ルーフバルコニーはいらなかった?後悔している人続出の理由とは?
階下の屋根を利用して作るルーフバルコニー。
ベランダやバルコニーよりも広く、用途も広いことから憧れている方も多いのではないでしょうか。
まずは、ベランダやバルコニーなどと混同しやすいので違いを整理すると
- ルーフバルコニー 階下の屋根を利用して設置したバルコニー。屋根がない。
- バルコニー 2階以上で室外に張り出して設置し、屋根がない。
- ベランダ 2階以上で室外に張り出して設置し、屋根がある。
- テラス 1階にあり掃き出し窓からつながって出られる高台。屋根の有無は問わない。
ルーフバルコニーの魅力はなんといってもベランダやバルコニーに比べて広いとした空間を確保できること。
庭を作る面積がなくても、ルーフバルコニーなら庭のような使い方が可能です。
ただ、屋根部分につくる以上、制約やデメリットも。
思った以上にコストがかかる、結局は使わなくなったなど様々な理由から後悔している人が続出しているとか。。
そこで、この記事では
- ルーフバルコニーはいらなかったと後悔している理由・デメリット
- ルーフバルコニーが人気の理由・メリット
- ルーフバルコニーが必要な人、いらない人とは?
- ルーフバルコニーがいらなかったと後悔しないためのポイント
をまとめてご紹介していきます。
ぜひ参考にしてくださいね。
ルーフバルコニーはいらなかったと後悔している理由・デメリット
せっかく付けたルーフバルコニーが、いらなかったという後悔ポイントになってしまうのはなぜなのでしょうか?
- 周りの目が気になる
- 雨漏りしやすい
- 定期的なメンテナンスが必要
- 安全性に不安がある
- 天気や気候に左右され使える期間が短い
- 階下に音が響く
- 風対策が必要
口コミも参考にしながら、一つずつ見ていきましょう。
周りの目が気になる
戸建てにルーフバルコニーを付ける場合、ほとんどが2階か3階。
住宅地であれば、当然のようにお隣さんがいるわけで、角度にもよりますが丸見えになってしまう可能性があります。
また、友人や親戚などとBBQを楽しんでいても、話し声や臭いなど周りの目が気になって十分に楽しめないことも。
目隠しの柵を設置するなど対策が必要です。
雨漏りしやすい
ルーフバルコニー部分が屋根の役割を果たすため、水が溜まると少しのひび割れや防水材の劣化した部分から雨が侵入してしまいます。
雨漏りは、階下の天井から水が落ちてきて困ることはもちろん、天井にシミができてしまったり内部の柱や壁を濡らしてカビや腐食の原因になるため早急な対応が必要です。
定期的なメンテナンスが必要
ルーフバルコニーは、日を遮るものがなく常に紫外線や雨風にさらされるので、防水材の劣化は避けられず定期的なメンテナンスが必要です。
メンテナンスの周期は施工方法によって変わります。
防水の施工方法の種類は、
- ウレタン防水
- 塩化ビニールシート
- ゴムシート
などがあり、防水工事は10~20年、トップコートの塗替えは5年に一度程度の定期的なメンテナンスが必要です。
また、水はけの悪い場所はないか、ひび割れや防水材の剥がれている場所はないかなど、こまめに点検することも大切です。
安全性に不安がある
高さと開放感がある分、安全性に不安を感じる場合があります。
特に小さな子どもやペットは、思いもよらない行動をすることがあるのでなおさらでしょう。
柵の位置を内側にしたり、しっかりとした柵をつけるなどの対策と、子どもがある程度大きくなるまでは目を離さないなど注意が必要です。
天気や気候に左右され使える期間が短い
屋根がなく開放的な空間のルーフバルコニーは、天気の影響を直接受けます。
暑さ寒さはもちろん、雨や風の強い日も使えないため、気持ちよく過ごせる季節は限られてしまうのが現実です。
夏は、直射日光を避けるためにサンシェードを付けたり、夕方から利用するなど工夫すると、より快適に過ごせる期間が長くなるでしょう。
階下に音が響く
ルーフバルコニーは、屋根部分なので基本的には防音工事はされていません。
子どもが飛んだりはねたりする音が直に階下に聞こえてしまいます。
風対策が必要
ルーフバルコニーで、心配なことの一つは風でものが階下に落ちてしまうことです。
小さなものでも、万が一下にいる人にあたってしまえば大事故になりかねません。
風を防ぐ壁が少ないルーフバルコニーは、高さも加わって風の影響を強く受けます。
台風の前に対策するのはもちろん、いつ風が強くなってもいいように余計なものは置かず、常設する椅子やテーブルは重いものを選んでできるだけ固定しておきましょう。
ルーフバルコニーが人気の理由・メリット
後悔する声がある一方、付けてよかったという声もたくさんあります。
- 多目的に使える
- 開放感がある
- 都市部でも土地を有効活用できる
- 花火大会を楽しめる
- 公園に行かなくてもいい
ルーフバルコニーのメリットと魅力を一つずつ見ていきましょう。
多目的に使える
ルーフバルコニーの使い方は、人それぞれ。
- 洗濯物や布団を干す
- 子どもの遊び場にする
- ドッグランにする
- お茶やBBQをする
- テントサウナを置く
- 星空観察をする
- ガーデニングを楽しむ
等自由度が高いのが、ルーフバルコニーの魅力です。
季節や時期によって、使い方が変わって来るので様々な可能性を考え、あらかじめ水道やコンセントの設置も検討しましょう。
開放感がある
2階以上にあるため空は広く、庭とは違って周りの建物や塀、家の前を通る車などがほとんど視界に入らないので、開放感が味わえます。
室内からもベランダやテラスのように柵が窓越しに近くないので、部屋とルーフテラスがつながっているかのような一体感も感じられるでしょう。
都市部でも土地の有効活用ができる
子どもやペットを遊ばせたり、ガーデニングを愉しむ庭が欲しくても、地価の高い都市部では面積的にも金銭的にもなかなか難しいというのが実際のところです。
ルーフテラスにすることで、土地を有効活用して夢を実現することができます。
花火大会を楽しめる
年に一度か二度、しかもごく限られた地域限定ですが、特等席で花火が見られるって最高の贅沢ですよね。
家族だけで愉しむのもよし、友達を呼んで宴会しながら愉しむのも素敵ですね。
花火大会がある地域では、花火が見える事を土地の売りにしている場合があります。
ぜひチェックしておきましょう。
公園に行かなくて良い
「ちょっと今日は身体がだるい」「公園まで行くほどの時間がない」など、外で遊ばせたい気持ちはあるけれどちょっと無理な時に、助かるのがルーフバルコニー。
徒歩0秒で子どもを満足させられるのはありがたいですね。
ルーフバルコニーが必要な人いらない人とは?
ルーフバルコニーをつけるか迷っている人向けに必要な人、いらない人の特徴をまとめます。
必要な人
- 明確な利用目的がある人
- 目的に対して定期的なメンテナンスと費用が許容できる人
明確な利用目的があり、数年に一度のメンテナンスや掃除が必要でもその価値があると思える人はぜひルーフバルコニーを付けてください。
特に都市部では、プライベートな屋外の空間というのは貴重です。
家族みんながそれぞれに楽しんだりリラックスできる空間になれば、とても価値のある投資になるでしょう。
いらない人
- 特に目的が決まっていない人
- 日々の掃除や手入れが苦手な人
- メンテナンスにコストをかけられない人
特に目的はないけれど、なんとなく「あれば使うだろう」「たまに布団をほそうかな」くらいのふわっとしたイメージだけで、ルーフバルコニーを作ってしまうと後悔します。
日々の掃除や使っていなくても必ず必要になるメンテナンス費用は、大きな重荷になるでしょう。
数年、数十年先のことも考えて決める必要があります。
ルーフバルコニーがいらなかったと後悔しないためのポイント
ルーフバルコニーで後悔しないためのポイントをまとめます。
- 使用目的を考えておく
- 目隠しをつける
- 安全性に考慮した柵や手すりを設置する
- メンテナンスのしやすい床材にする
ひとつずつ詳しく解説します。
使用目的を考えておく
設計段階からルーフバルコニーの使用目的を決めておかないと、「こんなはずじゃなかった」「いらなかった」と後悔することになりかねません。
洗濯物を干すのであれば、洗濯機やクローゼットとの距離や動線に問題がないか確認しましょう。
濡れた洗濯物は重く、できるだけ近くに干したいものです。
毎日運んで干すだけの価値があるのか継続できるのか、よく検討しましょう。
また、BBQをしたいのであれば煙や声が近所迷惑にならないか、ガーデニングをしたいのであれば土やプランターを置ける耐荷重があるか、防水性に問題はないかなど、打ち合わせのときからはっきりと要望を伝え、対策してておくことが大切です。
目隠しをつける
意外と気になるのがご近所の目です。
ルーフバルコニーでくつろいでたらお隣さんと目が合うなんて、できれば避けたいですよね。
視線を程よくカットできる格子状の柵や、半透明のパネルなどで目隠しをし、開放感を損ねないような工夫をしつつくつろげる空間にしましょう。
ただ、風の影響を受けやすい場所なので、もろに風を受けるパネルなどは危険な場合があります。
安全性に考慮した柵や手すりを設置する
建築基準法に置いて、3階以上のルーフバルコニーは柵の設置が必須ですが、2階にある場合は必ずしも必要ではありません。
しかし、安全性に考慮したしっかりとした柵や手すりはあらかじめ設置したほうが良いでしょう。
簡易なものを後付けして、もたれたときに倒れたり強風時に飛ばされたりすると大変危険です。
目隠し機能も踏まえつつ、設計時によく相談しましょう。
メンテナンスのしやすい床材を選択する
床材にもいろいろな種類があります。
- 天然木 高級感がある。裸足で歩く場合はささくれに注意。比較的高価。
- 人工木 細かく砕いた気を樹脂等で固めたもの。木の分量によってはプラスチック感が出てしまうものも。
- タイル デザインの自由度が高く、腐食する心配がない。重量に注意。
- 人工芝 髪の毛やホコリが溜まりやすく水はけもよくない。
等があります。
どれも良いところもあれば、難点もあります。
床下の排水や防水状態を確認しにくいものは、雨漏りなどの不具合に繋がりますので、業者の方とよく相談して、目的にあったメンテナンスのしやすい床材を選びましょう。
まとめ
ルーフバルコニーを付けて後悔しないための、メリット・デメリットを紹介しました。
プライベートな屋外空間を確保できる反面、メンテナンス費用や手入れにかかる手間が思った以上にかかることに驚かれたのではないでしょうか?
憧れだけで付けてしまうと「いらなかった」と後悔してしまいそうですよね。
使わなくなっても数年に一度のメンテナンスは必ず必要です。
誰がどのくらいの期間使うのかなどの具体的な目的や、付けた後のメンテナンス費用、使う期間に対しての費用対効果などもしっかりと計算して計画していきましょう。
また重量規制や断熱・防音加工など注意点はいくつもあります。
信頼できる業者さんとよく相談して、後悔しない家造りをしてくださいね。