【究極の節約術】一条工務店のN式とは?電気代が安くなる設定方法とデメリット

一条工務店で暮らし始めたのに、「思ったより電気代が安くならない…」と感じていませんか?
最近オーナーの間で話題の「N式」という言葉を耳にして、その驚異的な節約効果に興味を持ちつつも、詳しいやり方やリスクがわからず一歩踏み出せない方も多いはずです。
この記事を最後まで読めば、N式の全ての謎が解け、あなたも月々の電気代を限りなくゼロに近づける究極の節約術をマスターできるかもしれません。
この記事でわかること
- 電気代が劇的に安くなる「N式」の3つの仕組み
- 後悔しないために知るべき4つの重大なデメリット
- 初心者でも簡単!N式の具体的な設定・やり方
もちろん、N式にはリスクも伴うため、誰にでもおすすめできるわけではありません。
しかし、その仕組みとリスクを正しく理解すれば、これほど強力な家計の味方は他にないと断言できます。
さあ、我が家を「小さな発電所」に変える、賢いエネルギー戦略の世界へ踏み出しましょう!
一条工務店で話題の「N式」とは?電気代を1,000円以下にする究極の自家消費術

一条工務店オーナーの間で「電気代が1,000円以下になる」と噂の「N式」、気になっていませんか?
実はこれ、ちょっとした工夫で太陽光の価値を最大化する、画期的なエネルギー戦略なんです。
- N式は太陽光の「売電」をやめて「自家消費」に特化する非公式な節約術
- なぜ一条工務店オーナーの間で話題?背景にある売電価格の下落
- N式の考案者はインスタグラマー「なあたン」氏
- 【最新動向】2025年版N式はどう進化した?AI制御・スマート家電連携も登場
まずは、このN式が一体何なのか、その核心から見ていきましょう。
N式は太陽光の「売電」をやめて「自家消費」に特化する非公式な節約術
結論から言うと、N式とは太陽光発電で作った電気を「売る(売電)」のではなく、「家で全て使い切る(自家消費)」ことを徹底する非公式の節約術です。
このN式により、電気代がほぼかからない人が続出しています。
500円以下!
— にこ☺︎ファミ♂@一条工務店 (@nikofami_ismart) June 18, 2023
今月もありがとうございます!
来月はさすがに1,000円超えるかな🥹
4地域
2023.6電気代#N式#一条工務店#Looopでんき#ワンコイン電気代 pic.twitter.com/szMqVz2J1h
先月からエアコン25℃で24時間運転😌#F式
— 一条工務店で家をTATERU (@TATERU340757032) June 24, 2023
2023.6電気代#N式#一条工務店#Looopでんき#ワンコイン電気代 pic.twitter.com/fN8PrdZNvL
高い電気をわざわざ電力会社から買わずに、自分で作った電気で生活のすべてを賄う。
これがN式の基本的な考え方であり、いわば家庭内のエネルギー自給自足を目指す壮大なプロジェクトのようなものです。
- 太陽光発電の余剰電力を売電しない
- 発電した電気を蓄電池とエコキュートで賢く使い切る
- 電力会社からの買電量を限りなくゼロに近づける
この戦略を突き詰めることで、月々の電気代を劇的に削減することが可能になります。
なぜ一条工務店オーナーの間で話題?背景にある売電価格の下落
N式がこれほどまでに注目される最大の理由は、売電価格が下がり続け、逆に私たちが買う電気の価格は上がり続けているという市場の変化にあります。
FIT制度(固定価格買取制度)が始まった頃は、太陽光の電気は高く売れました。
しかし、経済産業省のデータを見てもわかる通り、その買取価格は年々下落しています。
| 年度 | 買取価格(10kW未満) |
| 2015年 | 33円/kWh |
| 2020年 | 21円/kWh |
| 2025年 | 15円/kWh |
(参考:資源エネルギー庁「買取価格・期間について」 )
一方で、私たちが電力会社から買う電気は30円/kWhを超えることも珍しくありません。
- 売電単価の下落: FIT制度開始当初に比べ、買取価格が半分以下になる可能性。
- 買電単価の上昇: 燃料費の高騰などで、購入する電気代は高騰傾向。
- 経済合理性の逆転: 「15円で売る」よりも「30円の電気を買わない」方が圧倒的にお得。
この「売るより使った方がお得」という状況こそが、N式という自家消費戦略を生んだのです。
N式の考案者はインスタグラマー「なあたン」氏
「N式」というキャッチーな名前は、この手法を考案し、世に広めたインスタグラマー「なあたン」さんの頭文字に由来します。
これは一条工務店が公式に推奨しているシステムではなく、一人のオーナーの創意工夫から生まれた、ユーザー主導の画期的なイノベーションなんです。
なあたンさんがご自身のグラン・セゾンで実践した、驚異的な電気代の削減記録がInstagramで公開されると、多くの一条オーナーに衝撃が走りました。
- 考案者: なあたン(na_tan)さん(一条工務店グラン・セゾン施主)
- きっかけ: Instagramでの実践記録の共有
- 特徴: メーカー非公式でユーザーコミュニティから生まれた手法
その再現性の高さと効果の大きさから、N式は瞬く間にオーナーたちの間で広まり、一つのムーブメントとして確立されたのです。
【最新動向】2025年版N式はどう進化した?AI制御・スマート家電連携も登場
2025年現在、N式は単なる手動設定のテクニックに留まらず、テクノロジーと融合してさらなる進化を遂げています。
かつては毎日手動で行っていた設定や管理が、より賢く、より自動で最適化されるようになってきました。
これを私たちは「N式2.0」と呼んでいます。
- AIによる自動最適化: HEMSが天気予報を自動で取得し、エコキュートの沸き上げ量を最適化する。
- スマート家電との連携: 発電量が多い時間帯に、スマートプラグに接続した食洗機や洗濯機を自動で稼働させる。
- エネルギー管理の自動化: 手動設定から半自動・全自動のエネルギーマネジメントへとシフト。
日々の細かな手間を減らしつつ、さらに自家消費率を極限まで高める。
N式は、私たちの暮らしをより快適で経済的にするために、今もなお進化し続けているのです。
一条工務店のN式で電気代が劇的に安くなる3つの仕組み

N式がなぜそこまで電気代を安くできるのか、不思議ですよね?
その秘密は、これからお話しする3つのシンプルな戦略を、パズルのピースのように組み合わせることにあります。
- ①固定費をゼロに:基本料金0円の電力会社へ切り替える
- ②買電を徹底的に減らす:エコキュートを太陽光で昼間沸き上げ
- ③夜間の電気を自給自足:蓄電池の電気を最大限使い切る
一つひとつの戦略は単純ですが、これらが組み合わさることで驚異的な相乗効果を生むんです。
まずは、全ての土台となる固定費の削減から見ていきましょう。
①固定費をゼロに:基本料金0円の電力会社へ切り替える
N式を成功させるための最初の、そして最も重要なステップは、月々の固定費である「基本料金」をゼロにすることです。
従来の電力契約では、たとえ電気を全く使わなくても、毎月1,000円〜2,000円程度の基本料金が発生します。
これでは、いくら自家消費を頑張っても請求額をゼロに近づけることはできません。
そこで、基本料金が0円のプランを提供している新電力(リボンエナジーやオクトパスエナジーなど)に切り替えるのです。
- 従来の契約: 基本料金(固定)+ 電力量料金(変動)
- 基本料金0円プラン: 電力量料金(変動)のみ
- N式の狙い: 買電量をゼロに近づけ、請求額そのものをゼロに近づける
これにより、請求の対象が変動費である「電力量料金」だけに絞られます。
買電量を極限まで減らすN式の戦略と、この料金体系が完璧に噛み合うことで、数百円という請求額が現実のものとなるのです。
②買電を徹底的に減らす:エコキュートを太陽光で昼間沸き上げ
N式による節約効果の心臓部と言えるのが、家庭で最も電気を消費する「エコキュート」の稼働時間を昼間にシフトさせる戦略です。
通常、エコキュートは電気代の安い深夜にお湯を沸かしますが、N式ではこの常識を覆します。
太陽光がサンサンと降り注ぐ昼間に稼働させることで、「無料」の自家製電気でお湯を沸かすのです。
| 沸き上げ方法 | 電気の調達先 | コスト(400L沸き上げ時) |
| 従来の深夜沸き上げ | 電力会社から購入 | 約150円〜300円 |
|---|---|---|
| N式の昼間沸き上げ | 自家製(太陽光発電) | 0円 |
さらに、外気温が高い昼間の方がヒートポンプの効率も良く、より少ないエネルギーでお湯を沸かせるというメリットもあります。
- 最大の電力消費源を自家発電でカバー
- 高価な昼間の電気の購入を回避
- ヒートポンプ効率向上による相乗効果
このエコキュートの攻略こそが、買電量を劇的に削減するための最大の鍵となります。
③夜間の電気を自給自足:蓄電池の電気を最大限使い切る
昼間の電力を太陽光で賄っても、日が沈んだ後、普通なら電気を買うしかありません。
そこで最後のピースとなるのが、一条工務店自慢の家庭用蓄電池です。
N式では、日中に発電して余った電気を蓄電池に貯め、太陽が沈んだ夕方から翌朝にかけて、その電気を使い切ることで夜間の電力を自給自足します。
これにより、24時間を通して電力会社から電気を買わない生活が完成するのです。
- STEP1: 昼間の発電で家庭の電力を賄い、エコキュートでお湯を沸かす。
- STEP2: それでも余った電気を、家庭用蓄電池に満タンまで充電する。
- STEP3: 日没後、蓄電池に貯めた電気を放電して生活する。
この完璧なサイクルを実現するため、一条工務店のパワーモニターで蓄電池の「使い切りレベル」を0に設定します。
まさに、我が家が小さな発電所になる瞬間です。
【後悔する前に】一条工務店N式のデメリットと重大なリスク

素晴らしい節約効果のあるN式ですが、光の部分だけを見て飛びつくのは危険です。
実践する前に、必ず知っておくべき重大なリスクとデメリットが4つあります。
- 最大のリスク:エコキュートのメーカー保証が無効になる可能性
- 天候が悪いと逆に電気代が高くなる・お湯が足りなくなる「湯切れ」の危険性
- 蓄電池の寿命を縮める可能性がある?
- 日々の天気予報チェックや設定変更の手間がかかる
- 【要注意】電力会社の契約変更によるトラブル・再契約の落とし穴
特に、保証に関する問題はN式の最大の関門です。
詳しく見ていきましょう。
最大のリスク:エコキュートのメーカー保証が無効になる可能性
N式を検討する上で、絶対に避けて通れないのがこの問題です。
エコキュートの時計を12時間ずらすといった非正規な設定方法は、メーカーが全く想定していない使い方のため、故障した際にエコキュートのメーカー保証が無効になる可能性が極めて高いです。
エコキュートは30〜70万円もする高価な設備であり、その修理費も決して安くありません。
- 理由: メーカーの保証規定では、取扱説明書に記載のない不適切な使用による故障は免責事項とされるのが一般的。
- 結果: 保証期間内であっても、修理費用が全額自己負担になる可能性がある。
- 覚悟: N式の実践は、このリスクを理解した上で行う完全に「自己責任」の世界である。
N式で得られる節約効果と、万が一の際の修理費用を天秤にかけ、それでも実行する覚悟があるかどうかが問われます。
これは、N式導入における最大の判断ポイントです。
天候が悪いと逆に電気代が高くなる・お湯が足りなくなる「湯切れ」の危険性
N式は、その力の源を100%太陽光に依存しています。
そのため、梅雨や台風、冬場の曇天など、悪天候が続くとN式の歯車は一気に狂い始めます。
発電量が不足すれば、無料の電気でお湯を沸かすことができません。
その結果、高価な昼間の電気を買って沸き増しをせざるを得なくなり、かえって電気代が高くつく本末転倒な事態に陥る可能性があります。
さらに深刻なのが、お湯が使えなくなる「湯切れ」のリスクです。
- 来客でお風呂の使用回数が増えた
- 冬場でお湯の使用量が増えた
- 曇りの日が続き、十分な量を沸き上げられなかった
こうした状況で計画的な管理を怠ると、温かいシャワーが浴びられないという悲劇に見舞われるかもしれません。
蓄電池の寿命を縮める可能性がある?
「毎日、蓄電池を空になるまで使い切ると、寿命が縮むのでは?」という心配も当然です。
結論から言うと、その可能性はゼロではありませんが、過度に心配する必要はないかもしれません。
なぜなら、一条工務店の蓄電池は12,000サイクルという、一般的な蓄電池(約6,000〜8,000サイクル)の1.5倍以上の長寿命設計がされているからです。
(参考:一条工務店「長寿命・大容量な蓄電池」 )
| 項目 | 一般的な蓄電池 | 一条工務店オリジナル蓄電池 |
| サイクル寿命 | 約6,000〜8,000回 | 12,000回 |
|---|---|---|
| 理論上の耐用年数 | 約16〜22年 | 約32年 |
とはいえ、毎日充放電を繰り返すことがバッテリーに負荷をかけるのは事実です。
- 一条の蓄電池は非常にタフな設計
- しかし、空→満タンの繰り返しが負荷になる可能性は否定できない
- 15年の容量保証があるため、期間内の心配は少ない
「寿命を縮める可能性がある」というリスクは認識しつつも、一条の蓄電池のスペックを信じる、というスタンスが求められます。
日々の天気予報チェックや設定変更の手間がかかる
N式は、一度設定すれば後は自動で節約してくれる「魔法の杖」ではありません。
その効果を最大限に引き出すには、日々の能動的な管理が不可欠です。
具体的には、以下のような作業が日常的に発生します。
- 天気予報の確認: 翌日が雨なら、夜のうちに手動で「沸き増し」をして湯切れを防ぐ。
- 生活パターンの予測: 家族がお泊まりに来る日は、お湯の使用量が増えるので多めに沸かす。
- 家電の稼働計画: 洗濯乾燥機や食洗機など、電気を多く使う家電は昼間に集中させる。
こうした管理を、エネルギー管理をゲームのように楽しめるか、それとも「面倒な雑務」と感じるか。
ご自身の性格やライフスタイルが、このマメな管理スタイルに合っているかどうかを冷静に見極める必要があります。
【要注意】電力会社の契約変更によるトラブル・再契約の落とし穴
基本料金0円の新電力への切り替えはN式の基本ですが、ここにも思わぬ落とし穴が潜んでいます。
特に注意したいのが、近年の燃料費高騰の影響です。
大手電力会社が設定している「燃料費調整額」の上限が、多くの新電力では撤廃されています。
これにより、悪天候が続いて買電量が増えた際に、想定外の高額請求につながるリスクがあります。
- 燃料費調整額の上限撤廃: 市場価格の変動が電気代にダイレクトに反映される。
- 事業撤退リスク: 新電力は経営体力に差があり、事業撤退やサービス停止の可能性がある。
- 再契約の制約: 一度新電力に切り替えると、元の電力会社に戻れない、または不利なプランしか選べないケースがある。
電力会社を切り替える際は、目先の基本料金だけでなく、こうしたリスクや契約の詳細までしっかりと確認することが重要です。
【実測データ】地域・季節で変わる一条工務店のN式の効果と限界

一条工務店のN式の節約効果は、お住まいの地域や季節、つまり「日照量」に大きく左右されます。
一年中同じように効果が続くわけではない、という現実を理解することが大切です。
- 冬と夏ではどれだけ違う?季節別の発電・消費バランス
- 日照時間が短い「雪国」でもN式は通用するのか?
- 家族人数別に見る、N式の“向いている家庭・向かない家庭”
ここでは、実際のデータに近い形で、N式のパフォーマンスがどのように変動するのかを見ていきましょう。
冬と夏ではどれだけ違う?季節別の発電・消費バランス
太陽の高度や日照時間が全く異なる夏と冬では、N式の効果も天と地ほどの差が出ます。
夏はN式のゴールデンシーズンです。
日照時間が長く、太陽光パネルはフル稼働。
冷房で電力消費は増えますが、有り余る発電量がそれを補って余りある状況です。
一方、冬はN式にとって最も厳しい試練の季節となります。
夏のN式
- 発電量: 非常に多い。蓄電池の充電もエコキュートの沸き上げも余裕。
- 消費量: 冷房で増えるが、発電量で十分カバー可能。
- 収支: 買電はほぼゼロ。売電による利益が大幅なプラスになることも。
冬のN式
- 発電量: 少ない。曇りの日が続くと、お湯を沸かす電力すら不足気味に。
- 消費量: 全館床暖房が本格稼働し、家庭の電力消費量がピークに達する。
- 収支: 買電額が売電額を上回る「赤字」になる月も珍しくない。
あるオーナーの実測データでは、8月の電気代が600円だったのに対し、1月の電気代は8,000円を超えていたという例もあります。
日照時間が短い「雪国」でもN式は通用するのか?
では、冬の日照時間が極端に短く、パネルに雪が積もることもある雪国ではN式は通用しないのでしょうか。
結論から言うと、年間を通してみれば十分にメリットは出せますが、冬場の過度な期待は禁物です。
雪国のオーナーは、冬の間はN式を諦め、深夜電力でお湯を沸かす従来のスタイルに一時的に戻すなど、柔軟な運用をしているケースが多いようです。
| 地域 | 春・秋 | 夏 | 冬 |
| 温暖な地域 | ◎ | ◎ | △ |
|---|---|---|---|
| 雪国 | 〇 | ◎ | × |
雪国の場合は、「冬は耐え忍び、春から秋で一気に稼ぐ」という年間トータルでの戦略が求められます。
- 冬の戦略: 無理にN式を維持せず、深夜電力プランを活用して支出を抑える。
- 春〜秋の戦略: N式をフル活用し、年間のエネルギー収支を黒字化させる。
お住まいの地域の気候特性を理解し、季節ごとに最適な運転モードを切り替える賢さが、N式成功の鍵を握ります。
家族人数別に見る、N式の“向いている家庭・向かない家庭”
N式は、全ての家庭にとって最適な解とは限りません。
ご家庭のライフスタイル、特に家族の人数によって、その向き不向きが大きく変わってきます。
N式が最も効果を発揮しやすいのは、夫婦二人暮らしや子供が小さい3人家族など、比較的お湯の使用量が少なく、生活パターンをコントロールしやすい家庭です。
逆に、高校生や大学生の子供がいる5人以上の大家族や、生活時間帯がバラバラな家庭では、N式の管理が難しくなる傾向があります。
N式に向いている家庭
- 家族構成: 2〜3人家族。
- ライフスタイル: 日中の在宅時間が長く、電力消費を昼間にシフトしやすい。
- 性格: エネルギー管理を楽しめる、マメな性格。
N式にあまり向いていない家庭
- 家族構成: 5人以上の大家族、食べ盛りの子供がいる。
- ライフスタイル: 部活や塾で夜遅くにお風呂に入る家族が多い。
- 性格: 細かい管理は苦手で、ほったらかしにしたい。
特にお湯の使用量はN式の成否を分ける重要な要素です。
家族の人数が多いご家庭では、湯切れのリスクが格段に高まることを覚悟しておく必要があります。
【損益分岐点】N式は本当に得?蓄電池交換費用まで含めた実質コスパ検証

月々の電気代が安くなるのは魅力的ですが、「本当にトータルで得なの?」という疑問は当然です。
ここでは、設備の寿命や交換費用まで含めた、N式の本当のコストパフォーマンスを検証します。
- 蓄電池・太陽光の「寿命コスト」を考慮したLCOE(発電単価)比較
- 卒FIT後10年間のキャッシュフロー・回収シミュレーション
- もし電力単価が上がったら?3つのシナリオ別損益表
少し専門的な話になりますが、N式を導入する上で最も重要な「お金」の話を掘り下げていきましょう。
蓄電池・太陽光の「寿命コスト」を考慮したLCOE(発電単価)比較
LCOE(Levelized Cost of Electricity)とは、設備の導入費用から維持費、寿命までを全て考慮して「1kWhの電気を作るのにいくらかかるか」を算出した数値です。
これを使えば、電力会社から電気を買うのと、N式で自家発電するのと、どちらが本当に安いのかを客観的に比較できます。
一条工務店の太陽光・蓄電池は初期費用が比較的安いため、LCOEは非常に優秀です。
| 発電方法 | LCOE(1kWhあたりのコスト)の目安 |
| 電力会社からの購入(買電) | 約30〜40円 |
|---|---|
| 一条工務店の太陽光+蓄電池(N式) | 約15〜20円 |
(※設置条件や金利により変動します)
この表が示すのは、N式で電気を自家消費することは、電力会社から半額近い値段で電気を買っているのと同じ経済効果がある、ということです。
- LCOE: 発電設備の生涯コストを元に計算した、1kWhあたりの発電単価。
- 一条工務店の強み: 初期費用が安いため、LCOEも低く抑えられる。
- N式の経済合理性: 高い電気を買う代わりに、安いコストで作った電気を自分で使うという合理的な選択。
設備の寿命まで考慮しても、N式は経済的に非常に有利な戦略である可能性が高いと言えます。
卒FIT後10年間のキャッシュフロー・回収シミュレーション
太陽光発電の初期投資を回収する上で、FIT期間が終了する「卒FIT」後をどう乗り切るかが重要になります。
売電単価が7〜8円/kWh程度まで下がる卒FIT後は、売電のメリットはほぼなくなり、自家消費の重要性が決定的になります。
N式は、まさにこの卒FIT後の世界を先取りした戦略なのです。
以下は、卒FIT後も売電を続けるケースと、N式で自家消費に切り替えたケースの、10年間のキャッシュフロー(手元に残るお金)の簡易シミュレーションです。
ケースA(売電継続)
- 収入: 低い売電収入(年間約3〜5万円)
- 支出: 電気の購入費用(年間約8〜12万円)
- 10年間の収支: マイナス約50万円
ケースB(N式に移行)
- 収入: 売電収入はほぼゼロ
- 支出: 電気の購入費用(年間約1〜2万円)
- 10年間の収支: マイナス約10万円
このシミュレーションは、N式がいかに卒FIT後の資産防衛に貢献するかを示しています。
N式は、太陽光システムの投資回収期間を短縮し、長期的な経済的リターンを最大化するための羅針盤のような存在です。
もし電力単価が上がったら?3つのシナリオ別損益表
今後、電気代がさらに上昇する可能性は十分に考えられます。
実は、電気代が上がれば上がるほど、N式の価値は相対的に高まります。
なぜなら、N式は電力会社から電気を買わないことで価値を生む「守りの戦略」だからです。
市場価格の嵐から、我が家の家計を完全に守るシェルターの役割を果たします。
以下に、将来の電力単価の変動シナリオ別に、N式の年間節約効果がどう変わるかを示します。
| シナリオ | 買電単価(1kWhあたり) | N式の年間節約効果(通常比) |
| 現状維持シナリオ | 35円 | 約10万円 |
|---|---|---|
| ちょい値上げシナリオ | 45円 | 約15万円 |
| 大幅値上げシナリオ | 55円 | 約20万円 |
この表からわかるように、世の中の電気代が上がれば上がるほど、N式を実践している家庭のメリットは雪だるま式に増えていきます。
- N式は電力価格高騰に対する最強のリスクヘッジ。
- 自家消費は、未来の電気代の値上がりから家計を守る保険。
先行きの不透明な時代において、エネルギー価格の変動に一喜一憂しない生活を手に入れられることは、金銭的なメリット以上に大きな価値があるのかもしれません。
一条工務店N式の具体的な設定・やり方完全ガイド

ここからは、N式を実際に導入するための具体的な設定手順を、ステップ・バイ・ステップで解説します。
設定自体は驚くほど簡単ですが、各ステップの意味を理解しながら進めることが重要です。
- STEP1:電力会社の契約を見直す(おすすめ電力会社も紹介)
- STEP2:一条工務店パワーモニターを「節エネ・使い切りレベル0」に設定
- STEP3:【自己責任】エコキュートの時計を12時間ずらして昼間沸き上げ設定に
- 日常の運用:天気予報に合わせた「沸き増し」の判断が重要
- 【応用編】スマートプラグ・IFTTTで自動制御する「N式2.0」
特にエコキュートの設定はリスクを伴いますので、内容をよく理解した上で進めてください。
STEP1:電力会社の契約を見直す(おすすめ電力会社も紹介)
最初に行うのは、電力会社の契約を「基本料金0円」のプランに変更することです。
これはWebサイトから5〜10分程度で申し込みが完了します。
工事の立ち会いなども不要で、スマートメーターが設置されていれば、あとは待つだけです。
おすすめの電力会社
- リボンエナジー: 基本料金0円で、太陽光発電の自家消費に特化したプランが特徴。
- オクトパスエナジー: ユニークな料金プランや再生可能エネルギーに力を入れている。
手続きの流れ
- Webサイトで現在の検針票を見ながら情報を入力。
- 申し込み後、1〜2ヶ月で自動的に契約が切り替わる。
注意点: 売電契約は変更しません。あくまで買電(電気を買う)契約のみの変更です。
このステップだけで、月々の固定費が削減され、N式の土台が完成します。
STEP2:一条工務店パワーモニターを「節エネ・使い切りレベル0」に設定
次に、スマートフォンの一条工務店公式アプリ「ichijo パワーモニター」で蓄電池の設定を変更します。
所要時間は1分もかかりません。
この設定の目的は、蓄電池の充放電ロジックを「自家消費最大化モード」に切り替えることです。
手順
- 「ichijo パワーモニター」アプリを起動する。
- 画面右上のメニュー(三本線)から「設定」を開く。
- 「運転モード」を「ノーマル」から「節エネ」に変更する。
- 「使い切りレベル」を「0」に設定する。
「節エネ」モードは太陽光発電での充電を最優先し、「使い切りレベル0」は夜間に蓄電池を空になるまで使う設定です。
これで、日中の余剰電力を夜間に最大限活用する準備が整いました。
STEP3:【自己責任】エコキュートの時計を12時間ずらして昼間沸き上げ設定に
ここがN式の核心であり、最大のリスクを伴うステップです。
実行は慎重に、必ず自己責任でお願いします。
目的は、エコキュートに「今は深夜だ」と錯覚させ、太陽光が発電している昼間に沸き上げ運転をさせることです。
基本的な手順
- エコキュートの台所リモコンで「メニュー」ボタンを押す。
- 「日時設定」などの項目を選択する。
- 現在の時刻を、正確に12時間進める(または遅らせる)。
- (例:午後2時 → 午前2時に設定)
この操作により、エコキュートは昼間のピーク発電時間帯を「電気代の安い深夜時間」と誤認し、自動で沸き上げを開始します。
- 機種による違い: メーカーや機種によって操作方法が異なります。必ずご自宅のエコキュートの取扱説明書で日時設定の方法を確認してください。
- 繰り返しになりますが: この操作はメーカー非推奨であり、保証が無効になる可能性があります。
日常の運用:天気予報に合わせた「沸き増し」の判断が重要
設定が完了したら、日々の運用が始まります。
最も重要なのが、翌日の天気予報を確認する習慣です。
もし翌日が雨や曇りの予報で発電が見込めない場合、そのままではお湯が足りなくなる「湯切れ」を起こす可能性があります。
それを防ぐため、天気予報が悪い日は、手動で「沸き増し」や「満タン」の操作を行う必要があります。
- 晴れの日: 設定はそのまま。太陽光の力に任せる。
- 曇り・雨の日: リモコンで手動「沸き増し」を行い、湯切れを防ぐ。場合によっては深夜電力での沸き上げに一時的に戻す判断も。
この日々の微調整こそがN式運用の醍醐味であり、成功の鍵です。
家庭のエネルギーマネージャーになった気分で、天候と対話しながら最適解を探しましょう。
【応用編】スマートプラグ・IFTTTで自動制御する「N式2.0」
日々の手動管理をさらに一歩進めて、一部を自動化する「N式2.0」とも言える応用テクニックも登場しています。
これは、スマートプラグやIFTTT(イフト)といったWebサービスを組み合わせ、「もし〜〜なら、〇〇する」というルールを自分で作るものです。
少し専門知識が必要ですが、実現すればN式がさらに快適になります。
具体例1(家電の自動制御)
- スマートプラグに食洗機を接続。
- IFTTTで「太陽光の発電量が3kWを超えたら、スマートプラグをONにする」と設定。
- これで、発電量が多い時に自動で食洗機が動き出すようになります。
具体例2(情報収集の自動化)
- 「明日の東京の天気が雨なら、自分のスマホに通知を送る」と設定。
- これで、沸き増しが必要な日を自動でリマインドしてくれます。
テクノロジーを味方につけることで、N式はより賢く、より手間のかからないシステムへと進化していく可能性を秘めています。
条件別!一条工務店のN式はあなたの家でもできる?

「N式って、一条工務店の家じゃなきゃできないの?」
「蓄電池がないと無理?」
そんな疑問にお答えします。
N式は特定の条件下で最大の効果を発揮しますが、応用できるケースもあります。
- 「一条工務店以外」の住宅でもN式は実践できるのか?
- 「蓄電池なし」の家庭でN式を導入するとどうなる?
- 雪国・曇天地域で実践するための現実的な設定ポイント
あなたの家がN式に向いているかどうか、一緒にチェックしていきましょう。
「一条工務店以外」の住宅でもN式は実践できるのか?
結論から言うと、条件さえ揃えば一条工務店以外の住宅でもN式の実践は可能です。
N式の核となる要素は、メーカーやハウスメーカーを問いません。
ただし、一条工務店と同等の効果を得るためには、いくつかのハードルがあります。
必須条件
- 太陽光発電システムが設置されている
- エコキュートが設置されている
効果を高める条件
- 家庭用蓄電池が設置されている
- 住宅の断熱・気密性能が高いこと
- 太陽光・蓄電池の初期費用が安いこと
特に、住宅の性能と設備のコストが、N式の効果を大きく左右します。
一条工務店以外の住宅で実践する場合は、ご自宅の性能をよく理解し、過度な期待をしないことが大切です。
「蓄電池なし」の家庭でN式を導入するとどうなる?
蓄電池がない場合、N式の効果は半減しますが、それでも一定のメリットはあります。
蓄電池がないと夜間の電力を自給自足できないため、N式の三本柱のうちの一つが欠けることになります。
しかし、残りの二つを実践するだけでも、電気代を削減することは可能です。
| N式の要素 | 蓄電池あり | 蓄電池なし |
| ①基本料金0円 | 〇 | 〇 |
|---|---|---|
| ②エコキュート昼間沸き上げ | 〇 | 〇 |
| ③夜間の自給自足 | 〇 | × |
| 期待できる効果 | 電気代を数百円レベルに | 電気代を30〜50%削減 |
蓄電池なしでできること
- 基本料金0円の電力会社に切り替える。
- エコキュートを昼間に沸き上げる。
- 発電量の多い昼間に家電を集中稼働させる。
限界
- 夜間は電気を買う必要があるため、請求額がゼロになることはない。
蓄電池がない場合のN式は、「夜間電力の節約」ではなく「昼間の買電をゼロにする」ことを目指す戦略と考えると良いでしょう。
雪国・曇天地域で実践するための現実的な設定ポイント
日照時間に恵まれない雪国や曇天の多い地域では、N式の運用に工夫が必要です。
年間を通して同じ設定で乗り切ろうとすると、冬場に湯切れや電気代の高騰を招く可能性が高いです。
大切なのは、気候に合わせて設定を柔軟に変える「割り切り」です。
基本戦略
- 春〜秋: N式をフル活用し、エネルギー収支を黒字化させる。
- 冬: N式を諦め、深夜電力でお湯を沸かす従来モードに戻す。
冬場の設定ポイント
- エコキュートの時計を元の正しい時刻に戻す。
- 電力会社の契約を、深夜料金が安いプランに一時的に変更することも検討する。
- 無理に自家消費にこだわらず、最も経済合理性の高い方法を選択する。
「冬は冬眠、春に目覚める」というように、季節に応じて最適な運転方法を切り替えることが、年間トータルでN式のメリットを最大化する現実的な答えとなります。
なぜ一条工務店の家だとN式の効果が最大化されるのか?

N式は他の住宅でも可能ですが、なぜこれほど「一条工務店といえばN式」と言われるのでしょうか。
それは、一条工務店の家づくりそのものに、N式の効果を増幅させる秘密が隠されているからです。
- 理由①:業界トップクラスの断熱・気密性能がエネルギー消費を抑える
- 理由②:自社生産による太陽光・蓄電池の圧倒的なコストパフォーマンス
- 理由③:蓄電制御と空調・給湯システムの相性が良い
一条施主として自信を持って言えますが、このアドバンテージは他社には真似できないレベルです。
一つずつ見ていきましょう。
理由①:業界トップクラスの断熱・気密性能がエネルギー消費を抑える

全ての土台となるのが、一条工務店の代名詞でもある「超気密・超断熱」性能です。
家全体のエネルギー消費量が少なければ、当然、太陽光と蓄電池で賄うのも容易になります。
一条工務店の家は、例えるなら「高性能な魔法瓶」のようなもの。
一度快適な温度になれば、その熱(または冷気)をほとんど外に逃しません。
- UA値(断熱性): 0.25 W/㎡K前後と、国の省エネ基準(0.87)をはるかに凌駕。
- C値(気密性): 実測平均0.59㎠/㎡と、こちらも国の基準(5.0)を圧倒。
この圧倒的な省エネ性能が、N式というアクセルを最大限に効かせるための頑丈なシャーシの役割を果たしているのです。

理由②:自社生産による太陽光・蓄電池の圧倒的なコストパフォーマンス

N式を実践するには太陽光と蓄電池が必要ですが、これらは通常、数百万円もする高価なオプションです。
しかし、一条工務店は違います。
フィリピンの自社工場で住宅設備や太陽光パネルまで一貫生産することで、市場価格を破壊するほどの圧倒的な低コストでこれらの設備を提供しています。
| 設備 | 市場価格の目安 | 一条工務店の価格目安 |
| 太陽光発電 | 約25〜30万円/kW | 約16〜18万円/kW |
|---|---|---|
| 家庭用蓄電池(7kWh) | 約120〜180万円 | 約60〜80万円 |
この「初期投資の安さ」が、設備の投資回収期間を大幅に短縮し、N式の経済的メリットをさらに大きなものにしています。
- 垂直統合生産: 自社グループ工場で内製化し、中間マージンをカット。
- スケールメリット: 大量生産により、一部品あたりのコストを極限まで下げる。
高性能な設備を、誰もが手の届く価格で。
このビジネスモデルこそが、多くのオーナーがN式に挑戦できる環境を生み出しているのです。
理由③:蓄電制御と空調・給湯システムの相性が良い
一条工務店の家は、単に個々の設備の性能が高いだけではありません。
家全体のエネルギーマネジメントが最適化されるように設計されています。
特に、全館床暖房やロスガード(熱交換換気システム)、そしてエコキュートといった設備が、太陽光・蓄電池システムと連携しやすいのです。
- 床暖房: 高断熱な躯体と組み合わせることで、少ないエネルギーで家全体を効率よく暖める。
- ロスガード: 換気による熱のロスを90%防ぎ、冷暖房の負荷を劇的に下げる。
- パワーモニター: 太陽光の発電状況や蓄電池の残量、電力消費量をリアルタイムで「見える化」し、オーナーの管理意識を高める。
これらのシステムがオーケストラのように連携し、エネルギー消費を最小限に抑えながら快適な暮らしを実現します。
N式は、この一条工務店が作り上げたエコシステムの上で、その真価を120%発揮する戦略と言えるでしょう。
「一条工務店のN式節約術」に関するよくある質問(Q&A)
ここでは、N式について多くの人が疑問に思うであろう質問に、Q&A形式でお答えしていきます。
- Q1. N式を実践して失敗した例はありますか?
- Q2. エコキュートの時計をずらさずに、公式機能で昼間沸き上げはできませんか?
- Q3. 一条工務店はN式を公式に推奨していますか?
- Q4. 卒FIT後は全員N式にした方がお得になりますか?
- Q5. 蓄電池の保証はN式運用でどう変わる?
疑問や不安を解消して、N式への理解をさらに深めていきましょう。
Q1. N式を実践して失敗した例はありますか?
はい、失敗例も報告されています。
最も多いのが、冬場の電気代が高騰してしまったというケースです。
日照量が少ない時期に無理にN式を続けようとした結果、高価な昼間の電気で頻繁に沸き増しをすることになり、深夜電力を使っていた時よりも電気代が高くなってしまった、というものです。
失敗の主な原因
- 天候や季節を無視した画一的な運用
- お湯の使用量の見込み違いによる頻繁な沸き増し
- 湯切れを恐れて、必要以上に沸き上げてしまう
N式は天候やライフスタイルに合わせた柔軟な運用が求められるため、それを怠ると失敗につながる可能性があります。
Q2. エコキュートの時計をずらさずに、公式機能で昼間沸き上げはできませんか?
はい、機種によっては可能です。
近年の新しいエコキュートには、太陽光発電との連携を前提とした「ソーラーチャージ機能」や「昼間シフト機能」が公式に搭載されているモデルが増えています。
これらの機能を使えば、メーカー保証を維持したまま、安全に昼間の沸き上げが実現できます。
確認方法
- ご自宅のエコキュートの取扱説明書を確認する。
- 「太陽光」「ソーラー」「昼間」といったキーワードで機能を探す。
メリット
- メーカー保証が有効のまま実践できる。
- 時計をずらすという非正規な操作が不要。
もしご自宅のエコキュートにこの機能があるなら、時計をずらす前に、まず公式機能の活用を検討すべきです。
これが最も安全で賢明な方法です。
Q3. 一条工務店はN式を公式に推奨していますか?
いいえ、一条工務店がN式を公式に推奨することはありません。
N式はあくまでオーナーが独自に編み出した非公式な運用方法です。
一条工務店の営業担当や監督に質問しても、「自己責任でお願いします」という趣旨の回答が返ってくるでしょう。
一条工務店のスタンス
- N式の存在は認識している可能性が高い。
- しかし、メーカー保証の問題があるため、公式に推奨することはできない。
- あくまでユーザーコミュニティ発信の情報という位置づけ。
公式なサポートは期待できない、ということを理解しておく必要があります。
Q4. 卒FIT後は全員N式にした方がお得になりますか?
経済合理性だけを考えれば、ほとんどの場合でお得になる可能性が高いです。
卒FIT後の売電単価は7〜8円/kWh程度まで下落します。
一方で買電単価は30円/kWh以上です。
この状況では、安い価格で電気を売るよりも、高い電気を買わない(自家消費する)方が圧倒的に有利になります。
卒FIT後の選択肢
- 売電継続: 7〜8円/kWhで売電
- 自家消費(N式): 30円/kWh以上の買電を回避(=30円以上の価値)
ただし、N式には保証失効などのリスクや管理の手間が伴います。
経済的なメリットと、リスク・手間を天秤にかけ、ご自身の価値観に合った選択をすることが重要です。
Q5. 蓄電池の保証はN式運用でどう変わる?
エコキュートとは異なり、蓄電池の保証に関しては、N式運用が直接影響する可能性は低いと考えられます。
一条工務店のパワーモニターで「節エネ」「使い切りレベル0」に設定する操作は、アプリに標準で備わっている機能の範囲内だからです。
一条工務店は蓄電池に対して15年間の製品保証と容量保証を提供しています。
- エコキュート: 非正規な操作のため、保証が無効になる可能性が高い。
- 蓄電池: 標準機能の範囲内の操作のため、保証に影響が出る可能性は低い。
ただし、これは一般的な見解であり、最終的な判断は保証規定に基づきメーカーや一条工務店が行います。
不安な場合は、保証書の内容を改めて確認しておくと良いでしょう。
【まとめ】一条工務店のN式は理解して使えば「最強の節約節電術」
ここまで、一条工務店のN式について、その仕組みからリスク、具体的な設定方法までを徹底的に解説してきました。
まとめ
- N式は安い価格で売電するのをやめ、高い電気を買わない「自家消費」に特化することで、電気代を劇的に削減する非公式な節約術。
- N式のやり方は3ステップ: ①基本料金0円の電力会社へ切り替え、②エコキュートを昼間沸き上げに設定、③蓄電池を夜間に使い切る設定、この3つが基本です。
- エコキュートの非正規な設定は、メーカー保証が無効になる可能性が極めて高く、全て自己責任で行う必要があります。
| N式導入 判断チェックリスト | あなたは当てはまりますか? |
| 前提条件 | 一条工務店の家で、太陽光と蓄電池がある |
|---|---|
| リスク許容度 | エコキュートの保証が無効になっても後悔しない |
| ライフスタイル | 日々の天気予報チェックや設定変更が苦にならない |
| 価値観 | メーカー推奨の安心感より、経済的メリットを優先したい |
もし、このチェックリストの全てに自信を持って「はい」と答えられるなら、あなたはN式に挑戦する資格があると言えるでしょう。
そして、N式を始めるための最初の一歩は、驚くほど簡単です。
それは、月々の固定費をゼロにするための「電力会社の切り替え」に他なりません。
中でも、N式との相性が抜群なのが「リボンエナジー」です。
基本料金が0円なのはもちろん、太陽光発電の自家消費を応援する独自のプランは、まさにN式を実践する私たちのためにあると言っても過言ではありません。

